発端

トミーが9年ぶりに「ゾイド」を復活させる計画がある。ついてはゾイドの漫画をコロコロで描いてみないか・・そんな話が初めて俺・上山道郎に持ち込まれたのが99年2月某日。
正直その時には、全然ピンとこなかった。何しろ9年前と言えば、俺もその時点ですでに二十代。ゾイドというものについては、「そんなおもちゃもあったっけ」程度の認識しかなかったからである。
その上、その時点で俺が持っていたイメージといえば、
「やたら線が多い
「ごちゃごちゃした恐竜型のメカ」
結果、「手で描いてたら、死ぬ
というもので、およそ漫画向きのモチーフだとは思えなかったのである。

が、話には続きがあった。その時点で、秋からテレビアニメをはじめる、ということだけはすでに決定しているというのだ。
しかもその、肝心のアニメについてはまだストーリーやキャラはおろかメインスタッフすら決まっていない状態。
俺が漫画を書き始めれば、否応なしにアニメの方もそれをベースに製作を進めるしかない状況だというのだ。つまり、始めからアニメ化の決定した漫画連載。漫画家にしてみれば、死ぬほどおいしい話である。
が、うまい話には裏があるということを過去にイヤと言うほど思い知ったことのある上山なので、正直そう聞いた時点ではまだ半信半疑であった。

(99年10月)

続く       戻る
inserted by FC2 system